所得補償保険のいろは

混乱しやすい収入保障保険との違いetc.

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働き方の多様化と所得補償保険

      2017/03/19

「働き方」というのが今の時代のトレンドワードの一つになっています。

そのトレンドの中で注目されている商品の一つに「所得補償保険」があります。

病気やケガになって働けなくなった状態を保障するための保険ですが、損害保険会社では「所得補償保険」という名称で、生命保険会社では「就業不能保険」という名称で販売されています。

 

これらの商品がなぜ注目されるようになったか?というと、従来であれば多くの働き手は「企業に属するサラリーマン」であり、その企業は「健康保険や厚生年金に加入している」ため、いざ働けなくなったとしても公的な医療制度も含めて傷病手当金や会社ごとの福利厚生などで一定の生活は保障されていました。

しかし、バブルがはじけたくらいの頃から「企業には属せずに自分でビジネスをしたい」、という人たちが増えてきました。

それまでももちろん起業する人たちは多くいましたが、働き方のスタイルとして「フリーランス」「個人事業主」という形態で働く人たちが増え、また1円起業やITの進化に伴って起業への難易度が以前よりも低くなり、2000年のインターネットバブルを前後に起業志望者も徐々に増えていく傾向にありました。

 

ただし、起業に対するサポートサービス(起業支援コンサルティングや情報提供サービス、資金援助など)は充実していきましたが、「起業しても病気やケガで働けなくなって収入が減った場合のサポート」に関しては、まだ社会的に十分とは言えないでしょう。

そのような状況の中で、2010年辺りから増えてきたのが所得補償保険や就業不能保険です。

健康な状態で働くことができていると「収入の減少や収入の途絶」を意識することはあまりないと思います。

しかし、起業や独立をすると、事業内容や働き方に関しては自由に選択することができますが、収入減や収入途絶に対するリスク対策の幅が急激に狭くなります。

国民健康保険には傷病手当金のような制度はありませんし、年金や公的医療保険制度、医療保険があるといっても、支払限度日数が数十日と限られていたり、支払われる保険金額も十分ではない場合もあります。

年単位で回復が見込めない病気や疾病になってしまったとしたら十分な保障とは言えません。

 

このような時代になったからこそ求められるようになった保険が所得補償保険や就業不能保険と言えます。

ただ、他の生活保障の保険よりも保険金支給要件のハードルが高く、さらに働けない状態に対して支払われる保険であるがゆえに当然と言えば当然だが「働かない」ことが条件にもなります。

すると、他に社会保障の制度やサービスを利用しないとなれば、就業困難な状態の期間は所得補償保険あるいは就業不能保険に依存しなければならず、いざ働こうと思った際のタイミングを逸してしまう懸念もあります。

所得補償保険や就業不能保険に加入する前に、まずは現状の仕事や生活上のリスク分析とその回避策・対処策を検討されることをお勧めします。

 - 所得補償保険の知識

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